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1月 観音朝詣りのお知らせ
2025年1月26日明けましておめでとうございます。
今年は巳年ですが、干支では乙巳(きのとみ・いっし)の歳になります。日本の歴史上大きな事件である大化の改新は西暦645年に起こりましたが、この年が乙巳であり、乙巳の変(いっしのへん)と呼ばれることもあります。
昨年は地震で明け、豪雨、百数十年に例を見ない異常高温など、天災地変が続きました。特に曹洞宗の故郷とも言える能登地方が甚大な災害となったのは痛ましい限りです。
それだけでなく、政治、経済、社会のあらゆる方面で、前例のないことが起こりました
。例えば兵庫知事選挙で、テレビ、新聞、雑誌などで人格、所行を散々非難され、政治生命がつきたかと思われた現職知事が、インターネットで形成された世論によって逆転当選しました。
知事に関する事実についてマスコミとネットのどちらが真実なのか分かりませんが、ともかくネットの方が多くの有権者から信頼されたわけです。
そしてアメリカの大統領選挙ではトランプ氏が圧勝しました。トランプ氏の言動は、人類史上最も悲惨なものであった第二次世界大戦を教訓とし、あのようなことが起こらないようにするため営々と積み重ねてきた戦後秩序を根底からこわしかねないように思えます。
ネット世論にせよ、トランプ氏の言動にせよ、私には随分乱暴で、良識を欠いたように思えるのですが、大きな力をもっているのが現実です。
既成概念が通用しなくなって、これからどんな世の中が生まれてくるのでしょうか。
大化の改新は、古代の豪族中心の社会を、律令制という国が定めた法律によって統治される社会に変えていく出発点になりました。中国の制度を模倣したものですが、万葉集や古今和歌集に見られるような、古代から続く日本人の心情、感性はますます磨き上げられていきました。
時代が変わるのは止めることはできない。ただ変わっても、それがさらによいものとなり、未来の人たちが幸せであることを、切に願っています。令和7年1月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺東堂 安藤明之
十八日の朝詣りは午前9時から行います。