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8月 朝詣りのお知らせ
2024年8月17日パリオリンピックの男子重量挙げの中継を見ました。
私はオリンピックを見るのが好きで、毎回テレビで熱心に見ています。
出発点は1964年の東京オリンピックです。
実は、開催に向けてのお祭りムードに反発していました。
政府が主導し、新聞、テレビが追随して国民を浮かれ上げさせていると思ったのです。三波春夫のオリンピック音頭はその代表で、なんと軽薄な歌だろうと思っていました。
中学三年生から高校一年生にかけてのことで、哲学書に興味を持ちだした小生意気な少年だったのです。
それで、10月10日の開会式のテレビは見ませんでした。
ところが誰もが話題にしていることへの関心は捨てきれず、最初に見たのが三宅選手出場の重量挙げだったのです。
そこで見たのは、選手が、呼吸を調え、精神を集中して自分の限界に挑んでいる姿でした。
鍛え抜かれた身体には凄まじい鍛錬が見てとれました。
人間の限界に挑んでいる人たち、その姿は、崇高でさえありました。
三宅選手を応援していたには違いないのですが、テレビ画面に映る姿を見ていると、この挑戦はぜひ成功してもらいたいと、どの選手に対しても感じました。
スポーツ観戦の素晴らしさを感じたのはこの時です。
それからは、テレビに釘漬けになりました。
女子バレーボールの決勝戦、アベベ独走のマラソン、その時の円谷とヒートリーの二位争い。
時代の感動を共にすることが出来ました。
今回、重量挙げは久しぶりに見たのですが、最初に見たときと変わらない良さを感じました。
日本選手だけでなく参加選手全てを応援する気持ちになりました。
パリオリンピックでは、運営面や審判の判定についてなど、いろいろな面で批判が出ているようです。
実際、大切にされていたアマチュアリズムが変質し、商業主義に陥った弊害が現れているように思えます。
しかし、それでも人間の限界に挑む選手達の姿には感動を覚えます。生命の讃歌といってもよい。スポーツの純粋さを保ち続けてもらいたいものです。
令和6年8月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺東堂 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。