ごあいさつ

宇都宮市の祥雲寺は歴史のある曹洞宗のお寺です。
栃木県庁のすぐ北にあり、自然林の中には西国三十三番の観音像が祀られています。
また、樹齢350年を超える枝垂れ桜の老樹は県天然記念物として有名です。
たくさんの方々に仏教を親しんでいただくことを願いとし、様々な信仰行事を催しています。

ようこそおまいり

宇都宮 座禅会 栃木県宇都宮市の祥雲寺(曹洞宗) | 桜や祭りが名物の寺

宇都宮 座禅会

  • 28年7月 月例早朝坐禅会「指月の会」案内

    2016年7月24日

     

    四国お遍路札所、五百羅漢堂

     

    「心を以てはかることなかれ、ことばを以ていふことなかれ。ただわが身をも心をもはなちわすれて、仏のいへになげいれて、仏のかたよりおこなはれて、これにしたがひもてゆくとき、ちからをもいれず、こころをもつひやさずして、生死をはなれ、仏となる。」

    『正法眼蔵』生死の巻

     

    先日『感じる、調べる、もっと近づく、仏像の本』という本を読みました。

    一頃、歴女仏女という言われ方で歴史や仏教に興味関心を持つ女性を表現していましたが、この本はその仏女、仏像ガールの方が書かれた本との事です。

     

    読んでみると大変よく勉強されていて、むしろ自分の不勉強が恥ずかしくなるほどに丁寧でありながら、初めての方でも楽しんで読める敷居の低い素晴らしい本でした。

    その書き出しの所で

    「仏像をあまり学術的に見て欲しくない。~思いを込めて仏像と向かい合い、ただ手を合わせる、それだけだったはずである。」

    という部分がありました。

    仏像の素晴らしさを知るためには、言葉も知識も余計なもので、「感じること」が大切との事です。

     

    仏像、仏の姿、仏の形。

    私がそこに興味関心を持てるようになったのは、やはり修行の時からでした。

    福井にある曹洞宗大本山永平寺では、毎年12月になると1週間朝から晩まで坐禅し続ける「摂心」という大修行を行います。

    朝3時に起きて夜9時に寝るまでの間、ひたすら坐禅をする僧堂に籠って坐禅をするのですから、1年目の出家してまだ間もない私は足腰の痛さにめげそうになりながらなんとか坐禅に臨んでいました。

    最後の7日目の夜、坐禅の合間に坐りながらお茶をいただく行茶の時間になり、私は給仕役として初めて坐禅中の僧堂を落ち着いて見回すことができました。

     

    そこには仏様たちが坐っていました。

    これまで共に寝起きして修行していた先輩同輩の僧侶たちが、まさしく「ほとけ様」と言うべき、思わず手を合わせ拝みたくなる尊いお姿で、ずらり並んで坐られていました。

     

    身も心も、つまり「自分」を放ち忘れて仏の悟りの姿形、坐禅の姿にすべてを預けてしまうとき、力を入れることも心を費やすこともなく、生き死にの迷いを離れて仏となる。

    坐禅という行の素晴らしさ、仏様の姿かたちの尊さ、というのを私はこの時初めて知ることができたように思います。

     

    祥雲寺副住職 安藤淳之

     

    一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。

    ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

    この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。

    一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?

     

    日時:7月25日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)

       6時30分~7時10分(一回目の坐禅)

       7時20分~8時(二回目の坐禅)

    場所:祥雲寺本堂一階

    用意:身一つで大丈夫です。

    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

     

    また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。

     

  • 28年6月 月例早朝坐禅会「指月の会」案内

    2016年6月26日

     

    祇園精舎の菩提樹

     

    「放下着」(ほうげじゃく)

    中国唐代、趙州和尚

     

    先日NHKスペシャルで「キラーストレス」という題名の特集がされていました。

    現代社会で日々受けるストレスが、時には脳の機能をも損なうほど深刻に害をもたらす場合もあり、そのキラーストレスにいかに対処するか、という内容でした。

     

    第一の対処法は、宇宙飛行士が宇宙空間という一切余剰のない空間で行っている手法を例に挙げ、小さいものでも自分がストレスを晴らせると思う対処行動をまず10個以上、できれば100以上列挙し、ストレスを受けていると認識したら即座にそれを行っていく「コーピング」というものでした。

     

    第二の方法として挙げられたのが「マインドフルネス」。

    昨今医療、教育、ビジネスなど様々な場所で行われているストレス対処法で、「こころのエクササイズ」などといった言われ方もされているとのことです。

    しかしこれは言い方を変えただけで、やっていることも目的とすることも坐禅と全く同じもののようでした。

     

    静かな環境に身を置いて、姿勢をを正し呼吸を整え、只座って深く穏やかに呼吸に集中していると、自然と心も落ち着いてきます。

    その過程で過去の記憶や未来の想像が頭をよぎっても、今に集中している「只、今」の自分には余計なことです。

    今現在の生命をそこねる重荷でしかありません。

     

    「捨てれば必ず軽くなる

    捨てて、かろやかに生きなさい」    -『スッタ二パータ』-

     

    この坐禅会が、多くの人にいのち本来のかろやかさを取り戻す場となれば、大変うれしく思います。

     

    祥雲寺副住職 安藤淳之

     

    一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。

    ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

    この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。

    一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?

     

    日時:6月27日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)

       6時30分~7時10分(一回目の坐禅)

       7時20分~8時(二回目の坐禅)

    場所:祥雲寺本堂一階

    用意:身一つで大丈夫です。

    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

     

    また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。

    7月第一週(6日)は行事前日の為お休みになります。

     

  • 28年5月 月例早朝坐禅会「指月の会」案内

    2016年5月22日

     

    ただいま準備中の折り紙教室

     

    初めての作品。

     

    「仏道をならうというは自己をならうなり。自己をならうというは自己を忘るるなり。」

    『正法眼蔵現成公案』

     

    私は昔、福井県武生にある御誕生寺という修行道場で2年ほど修行させていただきました。

    御誕生寺というのは曹洞宗大本山總持寺の住職を務めた板橋興宗禅師様が10年ほど前に建てられたお寺です。

     

    禅師様は總持寺の住職を退任された後、曹洞宗の両祖である瑩山禅師の誕生の地に寺を建てるべきと言われ、土地の寄進を受け寄付者を募り托鉢をして、立派な修行道場を建立されました。

    その建立の最中、寺の軒先に猫が捨てられていた時があり、「可愛そうだから軒下においてやれや」と境内においてあげたところ、方々から猫をもらってくれないかと持ってこられて、あっという間に修行僧より多くの猫が境内にいる寺になってしまいました。

    ちょうど私が修行の為上山したころ、NHKの特集で全国放送され、今では猫のいる「猫寺」として大変有名なスポットになっています。

     

    そんな猫寺ですが、禅師様の教えを聞くために多くの人が参拝し、また参禅される修行の道場でもあります。

    様々なお話をされていましたが、その中でもよくお話しされていたのが「禅の奥義を教えよう」という流れのお話です。

     

    「人間は言葉を覚えた。この言葉のおかげで人間は進歩してきたが、同時に言葉のせいで縛られ、悩み、疲れる。

    坐禅の時間というのは言葉を用いない。グチグチ考えることなく、「今」を生きている。

    言葉というのは文明をもたらす力となり、また迷いのもととなる諸刃の剣と心得て、思考をやめるのではなく、必要以上に考え

    て悩まないこと。

    そうして今この時を生きている実感を持って、一歩一歩「いのち」を感じて生きることが大切だ」

     

    少し私なりの解釈がありますが、このようにお話しされていました。

    作務を一心に行っているとき、禅師様の暖かい笑顔と共に、この言葉をよく思い出します。

     

    祥雲寺副住職 安藤淳之

     

    一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。

    ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

    この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。

    一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?

     

    日時:5月23日(月)朝6時半~7時半(途中参加、途中退出可)

       6時30分~7時10分(今回は所要の為一回目の坐禅のみ)

    場所:祥雲寺本堂一階

    用意:身一つで大丈夫です。

    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

     

    また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。

     

  • 28年4月 早朝坐禅会「指月の会」案内

    2016年4月24日

     

    栃木県庁屋上展望室からの写真

     

    県庁の展望室は宇都宮市街全部を見通せます。

     

    「捨てれば必ず軽くなる 捨てて、軽やかに生きなさい」-『スッタニパータ』

     

    この朝坐禅会を初めてちょうど一周年となりました。

    何人もの方に来ていただいて共に修行の時間が過ごせることを、

    大変ありがたく感じます。

    初心を振り返る意味で、最初の文を再掲します。

     

    先日NHKの番組で、ぼんやり術の特集、というものがありました。

    静かなところで何も行わず、ただぼんやりとすることで、頭がすっきりして血圧が下がる等の効果があり学校教育にも取り入れられている、という内容でした。

     

    お寺では、昔からこれに類することを行ってきました。坐禅です。

     

    祥雲寺でも雀宮出張所「善応院」で毎週坐禅会を行ってきましたが、今年度より宇都宮の本堂で月に一度、第四月曜日の朝に坐禅会を行います。

     

    昔から禅寺では、朝に暁天坐禅という坐禅の時間を設け、心身を整えて一日の修行に向かってきました。

    心を落ち着け体の調子を整え思考をクリアにしてくれる坐禅は、「安楽の法門」ともよばれています。

     

    時間に追われる忙しい現代においてこそ、何にも取り組まず頭をからっぽにして「軽やかになる」時間を持つことは、とても必要なことだと思います。

     

    一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。

    ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

    この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。

    一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?

     

    日時:4月25日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)

       6時30分~7時10分(一回目の坐禅)

       7時20分~8時(二回目の坐禅)

    場所:祥雲寺本堂一階

    用意:身一つで大丈夫です。

    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

     

    また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。

     

  • 28年3月 早朝坐禅会「指月の会」案内

    2016年3月26日

     

    祇園精舎 アーナンダ菩提樹にて

     

    祇園精舎のほど近く、アングリマーラーの隠れ住んでいた石室

     

    指鬘改悔の所「・・大きなストゥーパがある。アングリマーラ(指鬘外道)が邪心を捨てた所である。」

    玄奘三蔵『大唐西域記』

     

    インドの北方、ネパールとの国境近くに祇園精舎があります。

    祇園精舎は数ある精舎(僧侶たちの修行場)の中で、お釈迦様が最も数多く留まられ、比丘たちと起居された場所です。

    この祇園精舎のほど近くに、この地を統治していたコーサラ国の首都舎衛城の遺構があり、その隣にアングリマーラの石室があります。

     

    アングリマーラは殺人鬼です。

    生まれた時町中の刃物が輝き、予言に凄まじい殺人鬼になるとまで言われましたが、王の顧問であった父の庇護のもと健康に育てられます。

    優秀な若者として育ちますが周囲の妬みを買い、それがもとで師匠があがめる神との約定、人間の指1000本を捧げるという契約を代行することになります。

    元来秀でていたアングリマーラは能力を発揮し、凄まじい殺戮をするようになってしまいました。

     

    人殺しを続けてまもなく1000本となる時、最後に生みの母親を殺そうとするのを聞いてお釈迦さまは哀れまれ、アングリマーラの前に立たれます。

    遠くにお釈迦様を見つけ、アングリマーラは「こら比丘待て」と言いますが、お釈迦さまは待たずに歩まれます。

     

    歩まれながら

    「お前が待ちなさい、私はとっくに待っているのだよ」

    と返されました。

     

    アングリマーラは、出家者はうそを言わないはずであるのに何を言っているのか、疑問に思い「何を言っている?」と問いかけます。

     

    お釈迦さまは

    「お前には心の汚れがある。怒りがある。憎しみがある。

    ずっと人殺しをし、生命を殺してきた。

    それではいつまでたっても限りなく輪廻転生して、地獄に落ちながら限りなく歩く羽目になるのだよ。

    私は心から一切欲をなくして、一切行為をなくして、

    完全に停止しているのだから、私はまさに止まっているのだ。

    私には地獄も、天国も、輪廻すべき場所は何もないのだ」

     

    それを聞いて真理を知り、アングリマーラは罪を悔いて出家し、お釈迦様の弟子となります。

    以後大変な苦労をしながら修行を続け、ついには長老と呼ばれるまでに長じられたとのことです。

     

    仏教というのは読んで字のごとく、仏の教え、そして仏となる教えであります。

    真理を知り、その智慧を自分の眼として観るとき、人は自らを苛む苦しみから遠ざかり離れることができます。

    その修行として、古来坐禅は行われてきました。

    人が清らかになる道とはどのようなものであるのか、アングリマーラのエピソードはそれを教えてくれています。

     

    祥雲寺副住職  安藤淳之

     

    一人で修行を行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。

    ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

    この朝坐禅会はそのような場となるよう始めました。

    一日の始まりを迎えるこのひと時、ご一緒に「かろやかに」生きてみませんか?

     

    日時:3月28日(月)朝6時半~8時(途中参加、途中退出可)

       6時30分~7時10分(一回目の坐禅)

       7時20分~8時(二回目の坐禅)

    場所:祥雲寺本堂一階

    用意:身一つで大丈夫です。

    足の組めない方は椅子での坐禅もできます。

     

    また、祥雲寺では毎週水曜夜6時(第四水曜のみ休み)、雀宮布教所「善応院」にて坐禅会を行っています。

     

祥雲寺行事案内

祥雲寺で行ってる月例行事や年間行事、その他法要・祭りなどについてのご案内です。 行事カレンダーもご確認ください。