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昨年末の祥雲寺(正月支度)
2011年1月9日12月下旬になると、門松用の松を用意する為半日ほど林業従事者になります。
正面入り口、山門、本堂前、べんてん堂前と其々に段数の違った松を飾る為
対で飾るのに適した松を選定して切っています。
祥雲寺の松の多くは戦後になってから植樹されたものです。
戦後類焼した本堂を再建するため、八幡山の西の一角を切り崩して土地を作り、
山の地盤の上に現在の本堂を建ててその周囲に多くの松を植えました。
近年になると植樹した松も大きく育ち、素人だけで伐採するのは少々手に余る為、
こんの石材さんに手伝ってもらっています。
裏山に咲いた山茶花(さざんか)の花。
切った松の長さを確認して対で揃えています。
選にもれた松は小さく切って境内各所のお地蔵さまや羅漢の松飾りにします。
本堂前に建てられた7段の松飾り。
これでようやく正月を迎える準備ができました。
建てられた松は、松の内が終わると近くの小学校のどんと焼きに使われます。
こちらは庫裏の韋駄天様前の正月飾りです。
フラワーアレンジメント教室の先生にとても立派な花飾りを用意してもらえました。
金屏風に赤毛氈、豪華な花飾りがとても映えています。
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平成22年お彼岸
2010年9月26日いよいよ秋彼岸の時節となりました。
今年は例年にない酷暑となり、彼岸の数日前までクーラーが必要になるほど
気温の高い日が続きました。
しかし「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通りとはいえ
一転彼岸の中日には逆にストーブを引っ張り出すほどの寒さとなり
近年のあまりの異常気象ぶりに改めて危惧を覚えます。
中日を過ぎると日差しも秋らしく、
明るくはあっても夏のような強さの無いやわらかい印象を受けます。
しだれ桜の下に彼岸花が咲きました。
今年は酷暑の影響で咲くのが大分遅れましたが(昨年は15日開花)
中日の前日22日には花開き、秋の彼岸を静かに彩ってくれていました。
毎年この時期に彼岸花がかかさず咲いていることを、佐野の和尚さんは
「自然の荘厳」と形容していました。
日本人が古来より大切な日として行じられてきたお彼岸に合わせ、
この時期を荘厳(神聖な場、時間として飾り彩る)してくれる華に、
自然の恩徳や天地の恵みを感じとる
とても素敵な形容だな、と感じました。
本日で秋彼岸も終日となりました。
毎年この日に合わせて、初夏に取り払っていた障子をはめ直しています。
丁度寒さを感じてくる時期でもあり、ちょっとした冬支度の気分にさせてくれます。
本日撮った彼岸花
彼岸花は別名曼珠沙華とも言い、法華経等の仏典に由来し「天上の花」の意味をもつと言われています。
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平成23年のお盆
2010年8月28日今年も御先祖様をお迎えするお盆の時期がやってきました。
ここ祥雲寺でも、毎年のようにお墓参りをしてお迎えに来るお檀家さんが大勢いらっしゃいました。
本堂前の広場で迎え火をたいています。
迎えるにあたってお経を唱え法具を鳴らし、
この後全てのお墓をお経を読みながらお参りしてお迎えの礼としています。
庫裏の中。
受付で8月29日に行われるお施餓鬼の案内をしています。
庫裏の中に祀りしている韋駄天さまにお参りされています。
入り口横に祀られた羅漢さま。
今年は節電をしながら近年顕著になってきた夏の酷暑に耐えている分、
日陰の涼しさのありがたみが身にしみて感じます。
羅漢さまもほっと一息ついている様です。
日がかわって8月16日。
送り火を焚いています。
数年前まではこの日にとんぼが飛びはじめ、暮れていく夏と秋の訪れを感じる日でもありましたが
近年は遅れて日がまちまちになり、若干の寂しさを感じます。
本堂裏手のミソハギの花。
夏の時期になると長いこと小さな花を咲かせて楽しませてくれますが、
8月後半になるとだんだんと散っていきます。
なりは小さくとも、夏とともに咲き夏の終わりとともに散っていく、夏の花と言えるのでしょう。
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平成22年のお盆
2010年8月28日今年も8月13日、お盆の時期がめぐってきました。
お盆の正式な名称は盂蘭盆会と言います。
8月の13日から16日(地方によって違う)に御先祖をお迎えし、供養を行うこの期間を総称して「お盆」と読んでいます。
初日の13日は迎え盆、16日を送り盆と呼び、この期間は彼岸より戻られた御先祖さまを迎える時期として日本全国で大切にされ、営まれてきました。
上の写真は13日の朝に撮影した山門に咲いた百日紅(さるすべり)の花です。
境内幾つかの場所で綺麗に咲いています。
こちらは本堂裏の池に咲く蓮の花。
7月上旬から長い間咲き続け、訪れた人の目を楽しませてくれます。
こちらはみそはぎの花。
お盆に縁のある花としてお寺でよく見かける花です。
日が昇ってお墓に迎えに来られる方も増えてきました。
迎え盆というと、日が暮れる頃に来るのが本来だったのですが
段々午前中中心に来られるようになってきました。
こちらは迎え火の祭壇です。
祥雲寺では毎年迎え火と送り火をそれぞれ13日と16日に焚いていますが、
13日には3回忌を過ぎた白木の位牌もお焚き上げを行っています。
火が入り、最初に鈸(ハチ、シンバルのようなお寺の鳴らし物)を鳴らし、お経を読みあげます。
終わってそのままお経を読み鈸を鳴らしながら全てのお墓をめぐり、御先祖の帰ってきたお墓に供養を行う墓行を行います。