ごあいさつ

宇都宮市の祥雲寺は歴史のある曹洞宗のお寺です。
栃木県庁のすぐ北にあり、自然林の中には西国三十三番の観音像が祀られています。
また、樹齢350年を超える枝垂れ桜の老樹は県天然記念物として有名です。
たくさんの方々に仏教を親しんでいただくことを願いとし、様々な信仰行事を催しています。

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座禅会の記事

  • 令和7年5月 朝坐禅会「指月の会」案内(5月19日朝6時半~)

    2025年5月17日

    己こそ己の寄る辺、己をおいて誰に頼るのか

    よく整えし己こそ、まこと得がたい寄る辺となる            「法句経」

     

     先日、話題の映画「教皇選挙」を見てきました。

    世間でもキリスト教ローマ教皇の選挙コンクラーベが話題となっていて、朝一の上映でしたがまずまずの客入りで、関心の高さがうかがえます。

    私にとっては異教の話ですが、変化の早い現代社会の中での自身の信仰のあり方に悩む主人公の主席枢機卿の悩みは大いに共感できるところでした。

    バチカンの壮麗な宗教建築やそこで働く(神に奉仕する?)人々の動きを映す場面も多く、資料映像としても見応えのあるものです。

    映画としての大筋は教皇の死去から始まり、主人公となる老年の主席枢機卿が選挙コンクラーベを運営し、其の中で各立候補者の表と裏が露わになって、有力候補とされる自身の責任と信仰が試され続けていくものです。

    パンフレットにありましたがイギリスの俳優はシェイクスピアの悲喜劇を体験することで感情表現に強い傾向があるそうで、主人公の重責と義務感、楽になりたいという思いがひしひしと伝わってきて、見応えのあるものでした。

     パンフレットの解説やネットの感想を見るに、主人公の信仰への疑念、悩みの種は数々の騒動を経て解決へと落着したそうです。

    他山の石、とはすこし違うでしょうが、枢機卿として集った各人の宗教者としての姿勢や真摯な者の言葉を見聞きする中に解決の道筋を見いだせたのでしょう。

    私自身様々考えさせられ、記憶に残る作品となりました。

     

     作中主人公は自らの信仰に悩んでいましたが、では翻って私の信仰とは何であるのか?

    私はお寺に生まれ育ち、長男として跡を取らなくてはならないとの義務感から出家し福井永平寺に修行に上がりました。

    仏教について駒澤大学で勉強し、字面での知識はあってもさしたる興味関心を持てず、決して発心して僧になったのでは無い私でしたが、永平寺での厳しい修行、12月の蝋八大摂心という大修行で仏心に見えることが出来ました。

    坐禅とは疑いなく安楽の法門であり、仏道を行ずるならばどんな人であれ尊い仏様に同じく生きる事ができる事実を目の当たりにしました。

    仏教とは修行とは、古くさい形ばかりのものではなく、人が生きる中であれこれ抱えてしまう悩み苦しみを解決できる力があるのではないだろうか。

    そう思えて自分で参究しはじめたこの時から、私の本当の意味での出家修行が始まりました。

     

     かつて花園大学の佐々木閑先生は、曹洞宗というのは鎌倉期の日本にあって、仏教の原点であるインドのお釈迦様の教えに立ち返ろうとして八割方成し得た宗派だ、と講義されていました。

    我が宗祖道元禅師の信仰とは、歴代仏祖の生き方をそのまま自身の生き方とするものでした。

    仏教とは、仏心に生きようとする道筋を説くもので、仏道とは修行とは仏の生き方を学び真似び、自らの生き方としていくことです。

    仏心(ほとけごころ)というのは刑事ドラマで人情味たっぷりに使われる情け心なんかではなく、私の坐禅の師である板橋興宗禅師はこんな言葉で示されています。

    「偏らない心、拘らない心、囚われない心、広く広くもっと広く、これがお釈迦様の心なり。」

     

    祥雲寺 安藤淳之

     

    偏りのない、こだわりのない、囚われのない時間。

    欲から離れた、我を起点としない時間。これがそのまま非思量、ほとけ心に生きられる修行です。

    我を離れることの出来る閑かな時間、坐禅の時間を御一緒にいかがですか?

    当分の間は6時半開始、一炷(坐禅一座)のみとなります。
    初めての方は15分前に来てください。
    来月の開催は6月28日となります。
    また、雀宮善応院坐禅会は第四水曜日以外毎週行っています
曹洞宗 戸祭山 祥雲寺
栃木県宇都宮市にある曹洞宗 戸祭山 祥雲寺は宇都宮駅からのアクセスも抜群で自然豊かな環境が参拝者に人気のお寺です。
天然記念物にもなっている老樹の枝垂れ桜や、べんてん祭りの時期には県内外から多くの方が訪れ賑わっております。
伝統や文化を大切にしながらも新しい試みや企画も行っていきますので、お近くにお越しの際は、ぜひともお立ち寄りください。


【アクセス】
・宇都宮駅から徒歩26分、車で5分
・宇都宮駅西口からバス(県庁・戸祭台循環)9分、昭和小学校前バス停下車徒歩1分
・東武宇都宮駅東口から徒歩5分、県庁前バス停から4分、昭和小学校バス停下車徒歩1分
・栃木県庁や宇都宮競輪場から徒歩で5,6分

〒320-0054
栃木県宇都宮市東戸祭1-1-16
TEL:028-622-5719
FAX:028-622-5866
祥雲寺行事案内

祥雲寺で行ってる月例行事や年間行事、その他法要・祭りなどについてのご案内です。 行事カレンダーもご確認ください。