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4月観音朝詣り(18日朝六時より)
2023年4月14日先月のワールドベースボールクラシックでの日本優勝は国民を熱狂させました。
それで霞んでしまった感はありますが、
昨年暮れに行われたサッカーのワールドカップカタール大会も、日本チームの大活躍で大いに盛り上がりました。ドイツ、スペインという世界の強豪国と同じ予選組となり、予選敗退は確実と言われていたのが、あろうことかその二カ国を破って決勝トーナメントに進出したのですから盛り上がらないはずはありません。
そのスペイン戦では奇跡的なゴールがありました。誰もがゴールラインを割ったと思われたボールを三苫選手がゴール前に蹴り返し、田中選手がゴールを決めました。
ビデオ判定の結果、ボールはゴールラインに数ミリ残っておりゴールが認められたのです。
サッカー試合の判定に審判の補助としてビデオ映像が取り入れられた結果の逆転ゴールでした。
このゴールについて面白い意見がありました。
これまで、ビデオによる判定を取り入れるべきだと主張してきたイギリスの元サッカー選手のものです。
誰もが外に出たと思ったことが覆るようならビデオ判定はやめるべきだというのです。
これに対しては、ヨーロッパのチームが負けたから意見を変えたのだろうとの批判がありましたが、私は傾聴すべきことだと思いました。それは、本来人間が責任を持って為すべきことである審判や判断を、機械に頼ってはならないということです。
だれもが出ていると思ったボールが実は残っていた。機械がなければ誤ったであろう審判を正しいものに導いた。
良いことのように思えますが、その行き着く先は、審判は機械に任せるということになってしまわないでしょうか。
さらに進んで将来、裁判でさえ高度化した機械に頼って判決が下されることもありうるとは妄想でしょうか。
機械が神(カミ)化することはあってはならない。
まちがいを覚悟しても判断は人間がするべきです。
令和5年4月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺住職 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。