-
12月 朝詣りのお知らせ
2025年12月20日十一月下旬、祥雲寺の境内は紅葉の季節です。
樹々や草々が一年最後の彩りを見せてくれます。
紅葉といっても彩りは様々です。
カエデやドウダンツツジの深紅、ヤマボウシは赤、黄が複雑に入り交じります。
銀杏の鮮やかな黄色、ツタの黄色に松の緑が混じります。
六十年程前に苗木で植えたメタセコイアが巨木になり、燃えるような赤茶色は圧巻です。
唱歌「もみじ」の歌詞の通りに、木々の色模様は夕陽に映える時、とりわけ美しい。
この年頃になって、草々の枯れた様にも心を留めるようになりました。
綺麗に色付くのはまれ。
茶色に、或いは白茶けた最後の姿ですが、それぞれが異なったなんとも言いがたい趣を持っています。
間もなく葉は砕けて土に還って行きますが、一年の命を生ききった姿であり、来春の命を生み出す姿であるとも思い、尊ささえ感じます。
私の結婚式の時に、父は枯れた蓮を描いた掛け軸を床の間に掛けました。
私が驚いてこれはどういう意味なのかを尋ねたところ、これは縁起物なのだと答えました。
いわれを聞きそびれてしまいましたので、ご存じの方がいたら教えてください。以下は私なりの解釈です。
枯れた蓮の茎の下には蓮根が這っています。泥田の中にあって太い豊かな根を張っている。水温む時、そこから新たな茎を伸ばし、夏には清浄無垢な花を咲かせる。
枯れ蓮は、命が豊かに長く続いていくことを象徴として表わしているのではないでしょうか。
令和7年12月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺東堂 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時半から行います。
