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平成30年7月 観音朝詣りのお知らせ
2018年7月16日庭の草むしりは当たり前のことですが雑草を取り除く作業です。草をのび放題にしていてはせっかく植えた草花も雑草に負けてしまいます。しかしこれは実は人間の主観に基づいた独りよがりの行いです。人間が勝手に思い描いた美しい庭にするためにこれは有用な草、これは雑草と選別しているのです。選別される雑草にとっては迷惑このうえない。雑草もこの世に生を受け、生きているのです。
自然のままの原生林は、非常に調和のとれた美しいものだそうです。何万年の歳月を待てば美しい自然が出来上がるのです。しかし人間はその年月を待つことは出来ない。自分の寿命にあわせて思い通りのものを実現しようとします。
田や畑では食料を得るためには除草しなければならないし、害虫も駆除しなければならない。しかしどんな虫もバイ菌でさえもそれぞれが意味を持って生きています。それを我々人間が生きんが為に選別し排除していくのです。
更に、人間らしく生きるためにということで、自然の中で与えられた以上のものを奪ってもいます。しかしこのような人間のあり方を否定することは人間には出来ないことです。人間は動物ではありますが裸では生きられません。
要するに、人間は自然の中ではずいぶんと迷惑な存在、罪な存在であることを知るべきです。
このような人間が地球の中で生きてゆくときに忘れてはならないこと……まず第一にこのような人間を生かしてくれている自然に対して深い感謝の思いを持つこと。必要以上に奪うことなく自然を大切にしていかなければなりません。……第二に生きんが為に選別するならば、せめて人間同士は決して差別しあうことがないようにすること。人間同士が差別し争うことは、人間を生かしてくれている自然の恩に背くことです。
平成30年7月15日祥雲寺住職 安藤明之
十八日は観音様の朝詣りの日です。午前六時からお詣りを始めます