ごあいさつ

宇都宮市の祥雲寺は歴史のある曹洞宗のお寺です。
栃木県庁のすぐ北にあり、自然林の中には西国三十三番の観音像が祀られています。
また、樹齢350年を超える枝垂れ桜の老樹は県天然記念物として有名です。
たくさんの方々に仏教を親しんでいただくことを願いとし、様々な信仰行事を催しています。

ようこそおまいり

曹洞宗 栃木県宇都宮市の祥雲寺(曹洞宗) | 桜や祭りが名物の寺

曹洞宗

  • 令和4年5月 朝坐禅会「指月の会」案内(5月23日開催)

    2022年5月22日

    無常を観ずる時、吾我(自我)の心生ぜず、名利(名誉や富)の念起こらず。

    『学道用心集』

     

    皆さんはゴールデンウィークを如何お過ごしでしたでしょうか。

    各々様々予定を立てていたようで、坐禅会に参加されているある女性は、兵庫の安泰寺という禅寺に坐禅に行くと言われていました。

     

    この安泰寺、ネルケ無方というドイツ出身のお坊さんが住職をしていたお寺で、私はネルケ師の講演を二回お聞きしたことがあります。

    曰く

    高校生のころ学校の坐禅サークルで坐禅を経験して、初めて自分の頭の下に体があることが分かった。

    仏教を学びたいと思って大学の時に宇都宮に寄宿して修行できる寺を探し、兵庫の安泰寺に行き着いた。

    いざ修行に入ろうと言うときには住職から「おまえが安泰寺を作るのだ」と激励された。

    しかし入ってみると掃除炊事洗濯と、修行とは思えないことばかりやらされる。

    こんなはずは無かった、自分は修行をしたくて来たのだと住職に詰め寄ると

    「おまえのことなんか知るか」と言われてしまった。

    気落ちしたが、後日これこそが師の指導、叱咤激励であるとわかった。

    仏道の修行とは何であるか?

    それは俺が私が、という「我」の心を小さく少なくしていくことだ。

    修行の道場は大勢で運営されるものだ。

    大人数で生活するのだから役割分担がとても大切になる。

    その中で我を張っていては分担は成り立たない。

    だからこそ、法要や坐禅と言った修行らしい修行を支える掃除炊事洗濯といったこともまた大切な修行となる。

    吾我の心、我を張ることを捨てるまたとない修行の機会となるのだ。

     

    ネルケ師は6月に足利にて仏教会の講演会でお話をされるそうです。

    私もまたお聞きしにうかがえればと思っています。

    偏りのない、こだわりのない、囚われのない時間。

    欲から離れた、我を起点としない時間。これがそのまま非思量、ほとけ心に生きられる修行です。

    我を離れることの出来る閑かな時間、坐禅の時間を御一緒にいかがですか?

     

    祥雲寺副住職 安藤淳之
    当分の間は6時半開始、一炷(坐禅一座)のみとなります。
    初めての方は15分前に来てください。
    次回は6月27日となります。
    また、雀宮善応院坐禅会は第四水曜日以外毎週行っています
  • 令和4年五月 観音朝詣り

    2022年5月22日

     5月2日の朝の天気は素晴らしいものでした。

    前日は冬のような寒い日で冷たい雨が降りました。

    朝にはすっかり上がって潤いを含んだ空気のなかに青空が広がりました。

     

     しずくを載せた木々の葉が朝日に照らされてキラキラと光ります。

    萌え出でたばかりの若葉もあれば、既に緑を濃くした葉もあって景色に深みが増していました。

     ウグイスが鳴き、地にはコジュケイやヒヨドリの群れも見えました。

     

     昭和62年夏、先代住職の本葬を済ませた後、新住職としての祥雲寺の運営方針を総代会に提出しました。

    そこに、祥雲寺は宇都宮市の中心部にありながら広い山林を持っているのでこれを大切にし、自然と一体となった境内を作っていきたいと記しました。豊かな自然環境は祥雲寺の財産であり、これを大切にして、檀家のみならず市民にも開いてゆくのは使命であると思ったのです。

     これについて、当時総代会の副会長だった黒川秀次さんが、「新住職はたいへん良いことを考えている。ぜひ皆さんに知らせておきたい」と言って、お施餓鬼の日の護持会総会で集まられた檀家さんに紹介してくれました。

     

     今日、5月10日の朝も美しい朝です。

    木々の緑はいよいよ濃くなりました。わずかな時にも天地自然の変化はやむことがありません。

    そして命の息吹を感じさせてくれます。

     こんなに素晴らしい祥雲寺を味わっていただくには、朝詣りが一番です。たくさんの人に参加していただきたいと思っています。

    令和4年5月15日

    宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺住職 安藤明之

    十八日の朝詣りは午前6時から行います。

  • 5月の諸行事

    2022年5月3日

    5月の諸行事 ご興味の方はお問い合わせ下さい。

    五月の本堂

    ■本山参拝旅行

     毎年行ってきた曹洞宗大本山への参拝旅行。本年は能登の總持寺祖院へ。5月16日から18日。

    ■雀宮善應院坐禅会(第四水曜日のみお休み)

     宇都宮南町1番36号「善應院」にて毎週水曜日(第四以外)夜6時から行っている坐禅会です。

     5月4日、11日、18日

    ■月例坐禅会「指月の会」

     祥雲寺本堂にて毎月第四月曜朝6時半から行っている坐禅会です。

    5月23日

    ■テラヨガ(ヨガ教室)

     阿久津先生指導の下第一第三金曜日10時半から。初心者クラスは第二第四金曜日10時半から

    5月6日、20日 初心者クラス5月13日、27日

    ■陶芸教室「祥陶会」

     駐車場下の作陶場にて毎週火、木午後1時から行っています。

    平常開催

    ■石彫会「羅漢の会」

     毎週土曜午後、駐車場作事場にて石仏の彫刻を行っています。指導は松原「金野石材店」

    平常開催

    ■茶道教室

     月二回火曜日午後2時から、裏千家鈴木宗陽先生のご指導の下行っています。

    5月10日、24日

    ■写経会

     写経会は5月から11月、第二日曜日午後2時から行っています。

    5月8日通常開催

    ■御詠歌

     祥雲寺住職、並びに栃木市豊栖院飯塚先生の指導の下月2回行っています。

    5月10日 飯塚先生ご指導講習

    5月13日 住職による講習

    ■フラワーアレンジメント教室

     南宇都宮駅前「フラワー花亀」亀井先生指導の下第四水曜日午後1時半より行っています。

    5月25日

    ■折り紙教室

     カルチャースクール講師長谷川京子先生指導のもと第3水曜日午前10時よりより行っています。

    5月18日

    ■クラフトペーパー教室

     同じくカルチャースクール講師長谷川先生指導のもと第2月曜日午前10時より行っています。

    5月9日

    ■観音朝詣り

     境内33観音霊場を18日朝にお参りするミニ巡礼会です。開始時間は季節により前後します。

     今月は午前 6 時 から

  • 令和4年4月 朝坐禅会「指月の会」案内(4月25日朝6時半より)

    2022年4月23日

    花祭り坐禅会

    花御堂(誕生仏を祀り甘茶を潅ぐ花飾りのお堂)を中央に皆さん坐禅を修行しました

    合間に黒羽大雄寺様の法話をお願いしました。

    この座禅会を始めて七周年となりました。

    大難の時であるからこそ、足下をしっかりと見定める時でもあろうかと思います。

    初心を思い返し、最初の文章を今年も再掲します。

     

    お前の苦しみを、じっと見つめてみよ。

    誰々にののしられた、誰々により損害を受けた、

    誰々に手ひどく負かされた、誰々に盗まれた、

    という思いを抱いてはいないか。

    その思いがすでに怨みであると知りなさい。

    怨みを抱いた人生は重いものだ、安らぎというものがなくなってしまう。

    いっさいの怨みを棄てよ。

    今まで抱いてきたあれこれの思いをさっぱりと棄てよ。

    棄てれば、必ず軽くなる。

    棄てて、かろやかに生きなさい。

    ― 『スッタニパータ』第一章 ―

     

     

    静かな所で何をするでもなく落ち着いて瞑想をすることで心身の調子が整う、という事は昔から広く知られ、行われてきました。

    近年では科学的分析により血圧が下がる、海馬の機能が促進され脳内の情報整理がされる、精神安定に重要な働きをするセロトニンの生成が促される、等の効果が確認されているそうです。

    しかし坐禅は、これらの効果を内包しながらも、何も求めないで只ひたすらに坐る事こそ最上のものである、と伝えられてきました。

     

    私はそれは、「軽くなる」からだと思います。

     

    人間生きていれば百人百様、様々な想いやしがらみを背負っているはずです。

    古人は人生を「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」と形容したそうですが、時には荷を下ろし、わが身を見つめ直す時間こそ忙しい現代人に必要な物だと思います。

     

    一人で行おうとすると、怠けてしまったり後回しにしてしまい続かない場合もあります。ですがみんなで行えば、難しいことでも楽しく行えるはずです。

     

    この朝座禅会はそのような場となる様発起しました。

    皆さんと行うこの坐禅の一時が、「軽やかな」時間となることを願います。

     

    祥雲寺副住職 安藤淳之

    当分の間は6時半開始、一炷(坐禅一座)のみとなります。

    初めての方は15分前に来てください。

    次回は5月23日となります。

    また、雀宮善応院坐禅会は第四水曜日以外毎週行っています。

  • 令和4年4月 観音朝詣り

    2022年4月16日

    入口に咲く白梅

    花祭り写経会

     

     ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンラインの演説をしました。

    ロシアのウクライナへの侵攻を受けての支援要請ですが、大多数の国会議員から賞賛の声が上がり、視聴した国民にも感銘を与えました。

     

     戦争を始めたロシアのプーチン大統領に対する非難の声は世界中でたいへんな高まりです。

    ウクライナが善、ロシアが悪という色分けがはっきりしています。

    しかしそのような見方、考え方でいいのでしょうか。

     

     戦争開始直前のプーチン演説の全文を読みました。

    ロシアがNATO諸国の攻勢に追い詰められていることと、ウクライナがロシアにとっていかに大切かを説き、今行動しなければならないと訴えています。

    これはかつてABCD包囲陣に直面し、国の生命線とした満蒙を防衛するため戦線を拡大し、太平洋戦争に至った日本に似ているように思えます。

    ロシアでも、戦争に反対する少なくない人がいますが、国民の大多数は侵攻を支持しています。

    それが国の正義であると受け止められたからです。かつての日本もそうでした。

     

     ウクライナ側は「団結しなければ殲滅させられる」という言葉に端的に表わされる必死の防衛戦争です。

    国民にとって正義は我にあります。

    「武器を捨てて交渉の道を取れば多くの国民の命が救われる」と言った日本人がいましたが、それは部外者のふざけた言葉にしかならないでしょう。

    戦争はそれぞれにとっての正義と正義のぶつかり合いです。

    そして正義のためなら非人道的な行動も許されてしまいます。

    ロシア軍が使用したと非難されているナパーム弾もクラスター爆弾も、それを開発し、日本やベトナムやアフガニスタンで雨降らしたのは米国であることも忘れてはなりません。

     

     現在は市民虐殺など、ロシアの残虐行為が非難されていますが、もしも形勢逆転したならばウクライナ在住の親露派に同じことが行われる可能性も大きいと思います。

    戦争が生むものは憎しみなのですから。それが怖い。

    正義を越える大いなる価値観が必要です。最低限、日本にいるロシア人を差別するようなことがあってはなりません。

    令和4年4月15日

    宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺住職 安藤明之

    十八日の朝詣りは午前6時から行います。

祥雲寺行事案内

祥雲寺で行ってる月例行事や年間行事、その他法要・祭りなどについてのご案内です。 行事カレンダーもご確認ください。