ごあいさつ

宇都宮市の祥雲寺は歴史のある曹洞宗のお寺です。
栃木県庁のすぐ北にあり、自然林の中には西国三十三番の観音像が祀られています。
また、樹齢350年を超える枝垂れ桜の老樹は県天然記念物として有名です。
たくさんの方々に仏教を親しんでいただくことを願いとし、様々な信仰行事を催しています。

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宇都宮 座禅 宇都宮 座禅会 曹洞宗 観音朝詣り | 令和4年二月 観音朝詣りのお知らせ

朝まいりの記事

  • 令和4年二月 観音朝詣りのお知らせ

    2022年2月16日

    2月15日はお釈迦様の涅槃に入られた日です。ささやかにこの日のお勤めを行いました。

    数年前に杉山寒月先生に書いていただいた涅槃図に、周りに折り紙教室の方々に折っていただいた沙羅の花で飾りつけをしています。

    昨年、佐渡の金山を観光しました。坑道に人形を配置して四百年に及ぶ採掘の歴史を分かり易く展示していました。機械のない時代の採鉱の困難さや、それでも世界一の産出量をもたらした技術的な創意工夫に感心もしました。江戸時代の経済の基盤であっただけでなく、技術史の上からも意義のある遺跡であると思いました。

    それと同時に、過酷な労働を強いられた人々、特に水替え人足のことを思わずにはいられませんでした。

    もともと重労働で、江戸時代前期には高賃金で雇われたのだそうです。そのため、鉱山近辺の村々は潤ったといいます。ところが18世紀になると、坑道が海面下まで進んで湧水量が多くなり、三年で命がつきるとまで言われた重労働になり、応募者がいなくなりました。そこで幕府がやったのは、無宿人を捕まえて佐渡送りし強制労働に就かせることでした。

    折りしも、飢饉や貨幣経済の進捗によって農村が疲弊し、多くの農民が故郷を捨て、江戸には無宿人があふれていました。治安対策にもなり、人手不足も補える一石二鳥の方策であると為政者は考えたのでしょう。

    この時代、栃木県は全国一の過疎地になっていました。日光社参の行列に関わる助郷などの賦役が多くて苦しんでいた農村は、相次ぐ飢饉に耐えきれず、いわゆる潰れ百姓が続出したのです。これを老中松平定信は「下野の百姓は江戸の華美な風にあこがれて田畑を捨てている」と記しました。お上の目には庶民の本当の姿は見えません。

    佐渡送りになった下野出身の人もいたに違いないと想像しました。そしてそんな境遇の中でも何とか生き抜こうという必死の営みがあったことでしょう。仕事の工夫あり、助け合いあり…裏切りや争いもあったでしょうが。

    今日世界遺産とされるような文化財の裏には、人民の苦役が隠されています。それも含めて価値あるものは価値あるのです。

    三十年近く前、インドのカジュラホー遺跡を観光したとき、ガイドさんの「この遺跡は誰が造ったのか」という問いかけに、「石工が造った」と即答した石屋さんのことを思い出します。

    令和4年2月15日

    宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺住職 安藤明之

    十八日の朝詣りは午前9時から行います。

曹洞宗 戸祭山 祥雲寺
栃木県宇都宮市にある曹洞宗 戸祭山 祥雲寺は宇都宮駅からのアクセスも抜群で自然豊かな環境が参拝者に人気のお寺です。
天然記念物にもなっている老樹の枝垂れ桜や、べんてん祭りの時期には県内外から多くの方が訪れ賑わっております。
伝統や文化を大切にしながらも新しい試みや企画も行っていきますので、お近くにお越しの際は、ぜひともお立ち寄りください。


【アクセス】
・宇都宮駅から徒歩26分、車で5分
・宇都宮駅西口からバス(県庁・戸祭台循環)9分、昭和小学校前バス停下車徒歩1分
・東武宇都宮駅東口から徒歩5分、県庁前バス停から4分、昭和小学校バス停下車徒歩1分
・栃木県庁や宇都宮競輪場から徒歩で5,6分

〒320-0054
栃木県宇都宮市東戸祭1-1-16
TEL:028-622-5719
FAX:028-622-5866
祥雲寺行事案内

祥雲寺で行ってる月例行事や年間行事、その他法要・祭りなどについてのご案内です。 行事カレンダーもご確認ください。