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令和4年8月 観音朝詣りのお知らせ
2022年8月20日高校1年生の初夏、市内の書店で、原理研究の講話を聴かないかと2人の女性に誘われました。
中学生時代から宗教、哲学に関心を持っていたので、誘われるままについて行き、自宅とおぼしき家で講義を受けました。
キリスト教と陰陽思想が混ざった教理だったと記憶しています。奇妙奇天烈に思えたので、数日後にもう一度質問に行きました。
私が統一教会と接点を持った最初で最後のことでした。
その後、1990年代の霊感商法や合同結婚式は、カルト宗教としての統一教会を有名にしました。
霊感商法は、人間なら誰もが持つ不安を宗教的洗脳を通して増大させ、その状態からの救いを、法外な額の献金によって期待させる。
その証しとなるものが壺や印鑑や多宝塔であるという仕組みです。
要は、不安や恐怖をあおって金集めをする団体です。
その結果、膨大な数の経済破綻者や崩壊家庭が生まれました。
驚くべきは、これほどの問題を起こした団体が公的な規制を受けることなく、組織は存続し、活動はむしろ拡大してきたことです。
今、元首相の殺害を契機に、実態が明らかになってきました。
大物保守政治家と教団教祖が反共産主義の目的で結びつき、その流れを汲む政治家たちには選挙協力、教団には社会に害悪をもたらすほど過剰な集金活動の黙認という取引関係が継続してきたのです。
人間は、本人が意識しなくても宗教心を持っています。
人類に普遍的なものであると言ってもよい。
ユダヤ人学者ユバル・ノア・ハラリは著書「サピエンス全史」に、宗教を持つことが現人類の繁栄を生んだと記しました。
またもちろん、政治は人間社会に必要不可欠なものです。そして人間の営みにはプラスもマイナスもあります。
統一教会をめぐる問題は、政治と宗教の醜悪な面の現れです。
多くの宗教は、教義と実践の両面において、ともいき(共生)と感謝が柱となっています。
そうあるべきで、そうでなければ、旗色をうかがって言論する人たちの標的になります。
私に宗教人として自戒をうながす一ヶ月来の出来事です。
令和4年8月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺住職 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。