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10月 朝詣りのお知らせ
2025年10月25日大阪万博に行きました。
興味深く見学したのは、10年後の私たちの生活をテーマにした館と、来館者の健康状態を測定し25年後の本人の姿を見せるという企画の館でした。
25年後というと私はとても生きていそうにはありませんが、ともかく見学者が自分のこととして実感できる未来を見せてくれるところが面白かったのです。
思った通り、展示されている未来の社会ではAIが縦横に駆使されていました。
人間が願う豊かさや便利さをAIが実現してくれます。
家はAIで管理されていて、家族の好みを充たし栄養のバランスがよい食事を誰もが作れるようにしてくれます。
また人工的に作られた上質の肉など、豊富な食材が使えます。
掃除、洗濯など面倒な仕事はAIがAI内蔵の機械にやらせます。
誕生日など家族の特別な日は、AIが覚えていて準備を整えます。
買い物は配信映像で注文し、ドローンが直接家まで届けてくれますから買い物難民の心配が解決します。
自動運転が普及しますから、交通のトラブルも少なくなります。
高度の修練によって技術が伝えられてきた伝統工芸は、AIが技術を分析し、精度の高い機械を開発して生産されます。
後継者がいなくて消滅する心配から解放されます。
美術館では、展示品のガイドが音声だけでなく映像で詳しく提供されます。
例えば、風景画が描かれた場所の時代背景や当時の人々の服装まで映像で見せてくれます。
以上に記したことは、既に実現されているものもあり、私にも予想のつく範囲と言ってもいいのですが、形を持って見せられると、新たな感想が生まれてきます。
それは、便利になり、現在差し迫った多くの問題が解決されるけれど、それでもって人は決して幸せにはなれないということです。
自分自身の創意工夫によって日々が過ごせてこそ生きている甲斐があるというものです。
未来とはなんと退屈なものであるかと思いました。
令和7年10月15日
宇都宮市東戸祭1-1 祥雲寺東堂 安藤明之
十八日の朝詣りは午前6時から行います。
