ごあいさつ

宇都宮市の祥雲寺は歴史のある曹洞宗のお寺です。
栃木県庁のすぐ北にあり、自然林の中には西国三十三番の観音像が祀られています。
また、樹齢350年を超える枝垂れ桜の老樹は県天然記念物として有名です。
たくさんの方々に仏教を親しんでいただくことを願いとし、様々な信仰行事を催しています。

ようこそおまいり

曹洞宗 栃木県宇都宮市の祥雲寺(曹洞宗) | 桜や祭りが名物の寺

曹洞宗

  • 令和5年7月24日 朝坐禅会「指月の会」案内

    2023年7月23日

    上旬から綺麗に咲いています。

     

    法堂上に鍬をさしはさむ人を見る

                                       『瑩山禅師洞谷記』

     

     本年11月2日3日に行う晋山結制まで100日を切りました。

    いよいよお尻に火が付いてきて、準備に注意が持って行かれてスケジュール管理が疎かになり、この坐禅会の事を前日まですっかり忘れていました。

    折角ですのでこの晋山結制について少しお話しします。

     

     晋山結制を行うにあたり、人には住職の就任披露式典といった説明をしています。

    ですが厳密には、晋山式と結制はそれぞれ別の物になります。

    晋山式は住職の就任式です。

    余所から修行を終えた僧侶を迎え、到着してお寺の本尊様や祀っている神様に到着の挨拶をして任に就く式典です。

    対して結制は修行を主催する行事です。

    一山の住職として力量を積み、夏と冬に行う集中修行期間「制中」を主催し力量を示すもので、この結制をやり通して始めて「大和尚」と呼ばれるようになります。

    今日ではこれを併せて行うのが主流になり、晋山結制と言われるようになりました。

     

     晋山結制は大変な行事で、多くのお寺では一世一代の大行事として行われます。

    行事のハイライトは結制の上堂と呼ばれる所です。

    仏様の台座である須弥壇に登り、本尊様に代わり法を説いてみせようと宣言し、満座の僧侶檀信徒の前で仏法の問いかけに答える式典です。

    これをこなして見せてこそ、一人前の住職と見なされるようになるのです。

     

     五月に新潟で大学学友の結制にお呼ばれし、この上堂で印象に残るシーンがありました。

    学友の和尚が須弥壇上に登り問いかけを受けると宣言し、最初に問いかけたのは彼の十歳ほどの息子でした。

    曰く「お坊さんって必要ですか?」

    中々強烈な問いかけです。

    対しての答えは大体このようなものでした。

    「世の中車は便利だと皆が使うが、信号機が無くては皆迷いぶつかり合いが絶えなくなる。

     お坊さんは法律とは別の所で信号機の指し示す役割を果たしているんだよ」

    色々な想いがあっての例え話だなぁ、と思いながら聞いていました。

     

     上記の言葉は大本山總持寺を開かれた瑩山禅師の言葉です。

    お釈迦様の残された「私は心の畑を耕すものである」の言葉を受けての表現でしょう。

    お寺の本堂で法が説かれ、それを聴く人の心が豊かに耕され、それが後代までも続いていくようにという願いの言葉でもあります。

    仏法は私たち今を生きる人の心を耕し、道を明るく照らし出す灯火とも標ともなるものです。

    願わくはこの苦心惨憺の晋山結制をもって多くの人に仏道を成ずる機会となりますように願い、まだまだ準備に取り組みます。

     

    祥雲寺 安藤淳之

    偏りのない、こだわりのない、囚われのない時間。

    欲から離れた、我を起点としない時間。これがそのまま非思量、ほとけ心に生きられる修行です。

    我を離れることの出来る閑かな時間、坐禅の時間を御一緒にいかがですか?

    当分の間は6時半開始、一炷(坐禅一座)のみとなります。
    初めての方は15分前に来てください。
    来月の開催は8月28日となります。
    また、雀宮善応院坐禅会は第四水曜日以外毎週行っています
  • 7月の諸行事

    2023年7月2日

     

    下野新聞に紹介頂き40人ほど来られていました。

    7月1日、ウクライナ戦争をヨーロッパ軍事史博士号のフィンランド人から講義を受けています

    7月の諸行事 ご興味の方はお問い合わせ下さい。

    ■ウクライナ戦争講演会(713時本堂にて)

     ヨーロッパ軍事史専門リース大博士号フィンランド人クリスト氏による講演。

    ■宇賀耶べんてん祭り(77日)

     境内に祀るべんてん様の例祭。10時法要11時音楽祭。祈祷札2千円で受け付け。

    ■雀宮善應院坐禅会(第四水曜日のみお休み)

     宇都宮南町1番36号「善應院」にて毎週水曜日(第四以外)夜6時から行っている坐禅会です。

      7月5日、12日、19日

    ■月例坐禅会「指月の会」(724日)

     祥雲寺本堂にて毎月第四月曜朝6時半から行っている坐禅会です。

    ■テラヨガ(ヨガ教室)

     阿久津先生指導の下第一第三金曜日10時半から。初心者クラスは第二第四金曜日10時半から

      7月14日、21日、28日

    ■陶芸教室「祥陶会」

     駐車場下の作陶場にて毎週火、木午後1時から行っています。

    ■石彫会「羅漢の会」

     毎週土曜午後、駐車場作事場にて石仏の彫刻を行っています。指導は松原「金野石材店」

    ■茶道教室

     月二回火曜日午後2時から、裏千家鈴木宗陽先生のご指導の下行っています。

      7月11日、25日

    ■写経会

     写経会は5月から11月、第二日曜日午後2時から行っています。

      7月9日

    ■御詠歌

     祥雲寺住職、並びに栃木市豊栖院飯塚先生の指導の下月2回行っています。

      7月3日  飯塚先生指導 御詠歌

      7月11日  前住職指導 御詠歌

      7月18日  前住職指導 長岡地区御詠歌

    ■フラワーアレンジメント教室

     南宇都宮駅前「フラワー花亀」亀井先生指導の下第四水曜日午後1時半より行っています。

      26日

    ■折り紙教室

     カルチャースクール講師長谷川京子先生指導のもと第3水曜日午前10時よりより行っています。

      19日

    ■クラフトペーパー教室

     同じくカルチャースクール講師長谷川先生指導のもと第2月曜日午前10時より行っています。

      10日

    ■観音朝詣り

     境内33観音霊場を18日朝にお参りするミニ巡礼会です。開始時間は季節により前後します。

     今月は午前  6  時  から

                                   祥雲寺℡(028)622-5719

  • 令和5年6月 朝坐禅会「指月の会」案内(6月26日朝6時半より)

    2023年6月24日

     

    無常を観ずる時、吾我(ごが)の心生ぜず、名利の念起らず

                                       『学道用心集』

     

     上記の言葉は私が曹洞宗栃木県宗務所に通っていた時、事務所のあった栃木市のお寺に大書されていた文言です。

    門前の小僧習わぬ経を読むという表現そのままに、週二回四年間通う中意味もわからず眺めている内に知らず頭に写し出されるようになりました。

    これも行の功徳と言えるのかもしれません。

     

     上記の言葉は我が宗祖道元禅師の残された言葉です。

    私なりに思う無常を感じた時に思うこと、無常觀を書いてみます。

     

     私も大学を卒業して僧侶となり、もうすぐ20年となります。

    後ろを歩く友人に後頭部が薄くなったと言われ、寝ても疲れがとれなくなってきて、4月の花祭り準備で痛めた足の腫れが6月になってもまだ引かず、歳を取ったことを実感しつつあります。

    今まで大勢の人を僧侶として見送ってきましたが、漸く私も知識としてだけではなく自分のこととして感じるようになりました。

    私もまた枯れてきたのだ、と。

    この時に思い感じることは、とても恵まれた環境でお坊さんを勤められた事実です。

    沢山の人の支えと助けがあってお坊さんとしてやってこられた。

    やがて枯れて朽ちるのならば、多くの人にしてもらったように後に続く人に良い土壌となって残すことが出来たなら自身の良い始末となってくれるだろう、というのが偽らざる想いです。

     

     昨今テレビを見ていて、勝利者インタビュー等で多くの人が「恩返し」を言われています。

    性分が天邪鬼なもので、周囲からたたかれない穏当な表現で言葉を発しているように思いつつ聞いてきましたが、やっぱり支えてくれた人達へ恩を返したいというのは自然に皆が行き着くところなのでしょう。

    これが私なりの無常觀。

    私が枯れて朽ちるならば、良い土となって次代を支え繁らせる豊かな土壌になれたらと願います。

     

    祥雲寺 安藤淳之

    偏りのない、こだわりのない、囚われのない時間。

    欲から離れた、我を起点としない時間。これがそのまま非思量、ほとけ心に生きられる修行です。

    我を離れることの出来る閑かな時間、坐禅の時間を御一緒にいかがですか?

    当分の間は6時半開始、一炷(坐禅一座)のみとなります。
    初めての方は15分前に来てください。
    来月の開催は7月24日となります。
    また、雀宮善応院坐禅会は第四水曜日以外毎週行っています
  • 6月観音朝詣り

    2023年6月24日

    一切の生きとし生けるものは幸福であれ。

    スッタニパータ145偈 中村元訳

     

     生きとし生けるもの。なんと美しい言葉でしょう。

    私がこの言葉を初めて目にしたのは、古今和歌集の序文です。

    紀貫之の仮名序は「やまとうたは、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける」に始まり、「花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける」と人が感動を言葉にし、歌にすることを述べています。この世にある天地万物と吾(われ)が一体となっているという共感から生まれた感動であり、生きとし生けるものという言葉にはこの世界に生きるものへの限りない愛おしさが込められています。

     この言葉を知ってまもなく、岩波文庫の「ブッダのことば-スッタニパータ」を読んでいた時に目にしたのが冒頭の言葉です。

     スッタニパータは、最も早くに編まれた経であり、お釈迦様の肉声をそのままに伝えるものがあるといわれています。

    特に、143偈から152偈までの10の詩は慈しみの経といわれ、タイやスリランカの仏教徒は毎日となえているそうです。

     中村博士がいのちあるものの訳に生きとし生けるものということばを当てたことも素晴らしいと思います。

    さすがお釈迦様の教えに最も精通した大仏教学者です。

     

     冒頭の言葉の全文を記します。

     一切の生きとし生けるものは幸福であれ、安泰であれ、安楽であれ。いかなる生物生類であっても、怯えているものでも強剛なものでも悉く、長いものでも、大なるものでも、中位のものでも、短いものでも、微細または粗大なものでも、目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに或いは近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは幸福であれ。

      お釈迦様の慈しみであり、憐れみです。それはそのまま仏教徒の祈りです。

     令和5年6月15日

    宇都宮市東戸祭1-1  祥雲寺東堂 安藤明之

    十八日の朝詣りは午前6時から行います

  • 平成五年度 大本山永平寺参拝団旅行(伊勢神宮お参り)

    2023年6月2日

    5月末、永平寺参拝旅行に行ってきました。

    祥雲寺では毎年曹洞宗大本山永平寺と大本山總持寺を交互にお参りしています。

    今回は福井の永平寺にお参りし、三重県伊勢神宮へお参りしてフェリーで渥美半島に移動、東名で帰ってくるという初めてのルートを採用してみました。

    生憎のお天気でしたが、皆さんのご協力の下良い参拝旅行が出来ました。   

     

    永平寺門前宿泊。有志で夜の坐禅体験

    朝3時半永平寺拝登。大講堂で浅野朝の法話を聞いて朝のお勤めへ参列

    永平寺の中庭。

    山門に掲げられた額

    傘松閣絵天井の大広間

    勅使門で記念撮影

    伊勢神宮、五十鈴川の橋を渡っていざお参り

    正殿前で一枚

    鳥羽から渥美半島へのフェリーで一枚

    新居の関所でボランティアガイドさんのお話

祥雲寺行事案内

祥雲寺で行ってる月例行事や年間行事、その他法要・祭りなどについてのご案内です。 行事カレンダーもご確認ください。